ヘリウム再凝縮装置とは
ヘリウム再凝縮装置は、装置内で蒸発した液体ヘリウムを冷凍機で再凝縮することで
ゼロボイルオフ化し、液体ヘリウムの補充を不要にする装置です。
装置の稼働に欠くことができない液体ヘリウムの『管理軽減』や『ランニングコスト削減』に寄与します。
また、装置に1to1で接続することで、液体ヘリウムガスの再利用時の装置内汚染防止策としても有効です。
超低温機器はその特性から、お客様のご要求が多岐にわたり、
ニーズに合った製品細部の設計が求められます。
そのため、当社は(装置)開発から設計、製作までを
一貫して行うことで、スピーディーな対応とご提案が可能です。
ぜひ、お気軽にお問合せください。
製品ラインナップ
当社ヘリウム再凝縮装置の型式選定はお客様の所有されている装置内の液体ヘリウム自然蒸発量(L/day)を確認することで可能です。
本装置で再凝縮が可能な液体ヘリウム自然蒸発量は1L/day~18L/dayです。
①NMR装置取付型 1ℓ/day タイプ
♦用途例(対象機器)
・NMR装置内のヘリウムガスの再凝縮
♦特徴
GM冷凍機による低床タイプ
防振用ベローズ搭載
長期間の安定自動運転が可能
既存NMRへの後付が可能
液体ヘリウムのトランスファー不要
♦仕様
②各種装置用汎用型 6~18ℓ/day タイプ
♦用途例(対象機器)
・SQUID帯磁率測定用クライオスタット
・超電導マグネットクライオスタット
・希釈冷凍機クライオスタット
・物性測定クライオスタット
定常時 上昇時
♦特徴
GM冷凍機を使用したモデル(330PTは、パルス冷凍機)
既設のPPMS/MPMS装置、液体ヘリウムデュワーに後付が可能
制御ユニットとの組合せにより長期間の安定した自動運転が可能
蒸発するヘリウムガスを回収・再利用し、ランニングコストを大幅低減
♦仕様
導入事例
あるお客様の液体ヘリウムデュアーを用いた超低温の実験では、
毎回液体ヘリウムをトランスファーすることで、液面を管理しながら実験業務を行っていました。
液面が下限までくると再度トランスファーする必要があり、本来の実験以外で業務コストが発生しており、課題となっていました。
そこで、弊社のヘリウム再凝縮装置を導入。
既存の液体ヘリウムデュアーに設置ができるため、今までと同じ実験装置を使うことができました。
さらに24時間の無人運転で、ヘリウムの液面をずっと保持してくれるので、実験に集中することができるようになりました。