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2025/03/31
ニュースリリース

独自機構により低価格と小型化を両立! 
液化窒素式バリ取り装置「ソフトブラスター®SCS-CB-BS20」を販売開始

日本酸素ホールディングスグループの日本産業ガス事業会社である大陽日酸株式会社(本社:東京都品川区 代表取締役社長:永田 研二)は、装備を簡易化し、当社独自の振動篩機構※1を搭載するとともに、コンパクト化と低価格を両立した高精度な液化窒素式バリ取り装置「ソフトブラスターSCS-CB-BS20」を開発しました。2025年4月より同装置のラインナップに加えて販売を開始します。
※1 振動篩機構:振動を利用してショット材とバリを分離する機構

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ソフトブラスターSCS-CB-BS20の製品外観

1. ソフトブラスターSCS-CB-BS20の概要と特長 
 ソフトブラスターSCS-CB-BS20は、成型品の材料であるゴムや樹脂の低温脆性(物質が低温状態になると脆くなる性質)を利用し、成型時に発生するバリを液化窒素の冷熱 (-196℃)で脆化温度以下まで急速冷却し、ショット材を高速で衝突させることによりバリを除去する、液化窒素式バリ取り装置です。
 本装置は、小型化した振動篩機構を採用することで、設置に必要なスペースを40%削減(当社従来品比)し、初期費用の大幅削減や設置場所の選択肢を増やすことができました。
 以下に本装置の特長を示します。
■従来装置と変わらない短時間、高精度な処理
■新たな独自機構の振動篩の採用
■設置スペースを40%削減
■バレル(製品篭)取出し位置を背の低い方でも作業し易い下方へ移動
■タッチパネル採用による直感的な操作が可能
■運転条件のメモリー機能により、設定変更の手間とミスを大幅に低減
 


バリ取り前後のサンプル外観


ソフトブラスターSCS-CB-BS20 の製品仕様
 装置寸法※2  W990×D850×H1,940mm   
 装置重量(空体)  約300kg 
 バレル有効容量  20L 
 バレル回転速度設定範囲  0~20rpm 
 ショット材投射速度設定範囲   3,000~4,700rpm 
 操作方式  タッチパネル
 使用温度範囲  -120~+50℃
 寒剤  液化窒素(0.4~0.69MPaG)
 電源  三相 AC200V 50/60Hz 6.0kW 
 オプション  排気ダクト、ダストボックス 

※2 オプション(排気ダクト・ダストボックス)は含まれておりません。

 これまでに当社は国内外に800台以上の納入実績を誇り、バリ取りに関する豊富な経験とノウハウを蓄積してまいりました。山梨事業所にデモ装置を設置しており、見学やサンプルテストを希望するお客様からのお問い合わせを受け付けています。サンプルテストを通じて、対象物の材質、大きさ、バリの程度に応じた最適な装置や処理条件(冷却温度、ショット材の大きさ・投射速度、バレルの回転速度)を提案することが可能です。


2. 開発の経緯 
 工業用ゴムの製品需要は主な供給先である自動車産業の発展と共に拡大しています。また、エンジニアリングプラスチックの登場による金属代替も進んでいます。その一方で、人手不足や人件費高騰の問題が深刻化しており、バリ取りの自動化を求める声が高まっています。さらに、部品の小型化や複雑化により、従来の手作業では対応できず、高精度なバリ取り装置が必要となるケースも増えています。
 当社では高性能バリ取り装置「ソフトブラスターSCS-CB-500Z-SUPER」を提供し、液化窒素による極低温により、ゴムだけでなく、近年広がりを見せる脆化温度の低い樹脂製品のバリ取りにも対応してきました。多くの案件に対応していく中で、シンプルな仕様で価格を抑えたい、設置面積を減らしたい、というご要望をいただいていました。
 これまでの経験を基に、仕様を見直し、簡易化と性能を両立した「ソフトブラスターSCS-CB-BS20」を開発しました。
 


本件に関するお問い合わせ

大陽日酸株式会社
広報部: 03-5788-8015

製品に関するお問い合わせ
工業ガスユニット
ガス事業部 営業開発部
03-5788-8305