空気分離における原料空気の精製方法
-プラント・エンジニアリング分野
省エネルギー型原料空気精製方法(登録特許第4621252号)
空気を低温状態で蒸留する空気液化分離では、二酸化炭素等が配管や熱交換器を閉塞させるおそれがあるため、これらを原料空気から予め除去しなければなりません。本特許は、この精製方法に関する発明です。
本発明は、温度スイング吸着法(TSA法)を用いた技術であり、吸着塔に充填した二酸化炭素吸着剤層の全域を二酸化炭素の物質移動帯として使用することに特徴があります。
これまでのTSA法における技術常識では、吸着剤を有効利用するため、物質移動帯をできる限り小さくし吸着平衡部分を増やすべきと考えられていました。しかし、原料空気処理量の増大と装置の小型化という課題へ対応するため、吸着剤の性能向上とともに、これまでとは逆の発想、すなわち吸着剤層の全域を物質移動帯として使用することで、精製装置の小型化と省エネルギー化を実現しました。
特長
- 本発明の利用により、大型化する空気液化分離装置に対しても精製装置の設置面積の増大が抑制でき、装置小型化によるコストダウンが図れます。