ヒト細胞による再生医療分野の研究開発を加速させるには、 安全で確実な細胞凍結保存のプロセスが重要となります。
凍結解凍後のヒトiPS細胞(京大株)
液体窒素による生体試料の凍結保存は、生物学的作用をすべて停止する最適の方法とされ、1970年頃から畜産分野で実用化されるようになり、基礎研究分野にも広がりました。
大陽日酸は、凍結保存容器の累積販売実績がすでに約90,000台あり、国内シェア約50%を誇ります。また、凍結保存容器を一括管理する「セルバンクシステム」では約100件の納入実績があり、理化学研究所や東京大学などの主要研究施設で採用いただいています。
クライオライブラリー®アドバンス
2008年に京都大学の山中先生(現職:京都大学 iPS細胞研究所 所長)がiPS細胞を発明され、ヒト細胞を利用する再生医療分野に向けた研究開発が加速しています。再生医療の実用化には、高品質な培養細胞の確実な管理と、効率的に大量に凍結保存する技術の確立が不可欠です。
大陽日酸は、凍結保存容器の国内唯一のメーカーである強みを活かし、細胞などの生体試料を取り間違えることなく、確実な管理を行うことが可能な全自動凍結保存システム『クライオライブラリー®』の発売を2009年から開始し、好評を得てきました。
そして、2015年3月に発売を開始した『クライオライブラリー®アドバンス』は、バイアル単位、バイアルボックス単位双方での入出庫に対応しており、従来機の3倍以上の収納数を実現しました。また、液体窒素の蒸発量も1/2以下に低減し、20日以上にわたって-150℃以下を保持することが可能です。さらに、高性能な画像処理カメラを新たに搭載することで、バイアル底面の2次元バーコードをバイアルボックス単位で瞬時に読み取り、ハンドリングの高速化を実現しました。
大陽日酸は今後も、再生医療やバイオ医薬など、様々な分野のニーズに応える技術開発を行い、装置を進化させてまいります。
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